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machi column

VOL.02 「街中に暮らすということ」

私は今、駅から3分、かつての商店街(今はもうほとんどの店舗が専用住宅となった)の中で半世紀近くも暮らしています。

もちろん、東京に行くにも、飛行機に乗るにも走って新幹線に飛び乗れば簡単、便利。
今年は1月1日家族で「JR初詣切符」でお伊勢さんまで2350円1日乗り放題なんて切符を見つけていってきました。
これもいつも駅までを散歩コースにしているお陰かしら?

住まいは、職住一体を理想としています。快適な住空間とはいえない古い木造の事務所兼住宅に住み、そのおかげか子供たちとは喧嘩もしながら仲良く暮らして、仕事も続けることができたような気がします。

街中に暮らすと言うことは、自然とかけ離れた生活のように言われますが、子供たちは街路樹に季節を感じ、風で春を感じ、アスファルトの夏の中を走り回り、大人が心配するほどヨワヨワしく、育っているわけでなく、自然を何処からか見つけてきます。

車と車の間を縫って自転車を乗りまわし、公園を渡り歩き、近くのマンションをも遊び場としてしまうたくましさを持っています。校区中を走り抜けいつかこの町を離れて、遠い都会で暮らすだろうけれど、ふるさとは何処までいっても『豊橋』という田舎。
お祭りを恋しがり、秋風が吹けば皆戻ってくるそんな気がします。

かつて、この退屈な田舎町『豊橋』を出て、都会の生活を夢見て一度はこの町を出て行った私が、学生時代を暮らした町は、偶然にも豊橋と人口も広さも同規模の東北の田舎町。
人生って面白い!!

一度外からこの町を見つめてみると今まで気づかなかった豊橋の良い所、悪い所がよく見える。あまり愛着の持てなかったこの町に、根っこを下ろしてみようと思ったのはいつ頃のことかは、忘れてしまったけれど、子供を育てて(いっしょに育ったかな)この子供たちが、自分の考えで、どう生きてゆくかを選択するのを見るのは楽しみです。
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